「風の果て 上」 (藤沢周平)
今、地上TV「木曜時代劇」で「風の果て」を放送中だし、BS2では「腕におぼえあり(用心棒日月抄)」、ラジオで「三屋清左衛門残日録」をやっています。「三屋…」のほうは、この夏BS2で、毎週、仲代達矢、南果歩の懐かしい映像を楽しみました。『蔵出し』と称して、昔の番組を再放送してくれるのは、ありがたいです。「腕…」の村上弘明、清水美沙も、もう15年前の映像ですが、ふたりとも実に若々しく格好よく、みずみずしい。
きょうの本題は「風の果て」です。実はTVは10月18日から放送が始まっていて、もう大分進んでいるはずですが、録画を撮り溜めていて、映像を見る前に、原作を読んでみようと思い立ちました。昨夜、その上巻を読み終えて、今、このblogを書いているところ……。
藤沢ものは、なんといっても読みやすい。ページを繰っていて、すんなりと筋立てが解るし、街や武家家族の情景が浮かび、サムライ達の殺陣の息遣いが聞え、織りなす男や、女たちのこころの襞が伝わってきます。深夜便のラジオで松平定知アナウンサーが、情感たっぷりに読み進みますが、おそらく、朗読者自身、物語のなかに、埋没してしまっているんではないかと、想像します。
「風の果て」、とりあえず上巻ですが、、家老職に上りつめた主人公桑山又左衛門と、その部屋住み時代の上村隼太を、たくみに行き来、フラッシュバックさせて、東北庄内藩らしきところを舞台に、物語が進んでいます。下巻にかけて、いよいよ、昔の部屋住み時代には、身分の違いを乗り越えて付き合っていた仲間同士が、今時を経て、それぞれ立場・身分の違いが際立って、政争がらみの角逐、出世したもの、一方で日陰を歩いた者の運・不運といった姿となってあいまみえる……、藤沢周平お得意の世界に惹きこまれています。
<注>写真は鶴岡城址。3年前に現地で撮影したものです。
藤沢ワールド……あの「蝉しぐれ」も幼馴染の男女が、郡奉行と藩主の世継ぎの生母となって、昔を語りあっていましたし、「三屋…」も、用人まで上りつめ、今は隠居した静左衛門の昔と今の日々の物語でした。
下巻を読んだら、また、blogを起こし、そして、DVDを見たら、また、その感想を書いてみるつもりです。藤沢フアンの方、お目に止まりましたら、ひとことコメント書き込んでいただければ幸いです。
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コメント
HP・ブログともに充実した内容をいつも感心しながら拝見しています。
藤沢周平作「風邪の果て」の上巻を読み終えられたそうですね。
NHKで10月から放送されているこのドラマもすでに半分以上が終わり、青年期の友情と時には苦悩の時期から政争がらみの展開となって行くようです。
原作を読まれてからドラマを見られるということですが、ご覧になっての感想をお聞かせいただくのを楽しみにしています。
投稿: さがみの | 2007年11月15日 (木) 22時51分
きれいな文章のコメント、うれしく拝見。
「原作を読んでからーー」にするか、「見てから原作ーー」かは、
迷うところですが、とりあえずは見る時間がないので、
このようにしました。
どこかに、「蝉しぐれ」と「風の果て」は、陰陽の関係みたいな
もので、前者が陽、後者が陰で、青春もの・一代もの・中流武家ものと
いう点では、相似形の作品だと……。
今、下巻の真ん中くらいですが、飽きずに、読んでいます。
ところで、近々インフルエンザの予防接種に行こうと思って
います。『風邪の果て』にならないために……♭♪
投稿: kij | 2007年11月16日 (金) 03時58分