「未完成、運命、新世界から」(読売日響、サントリーホール)
すこし前のことになりますが、8月19日に、サントリーホールの「サマーフェスティバル三大交響曲」と銘打ったコンサートに出かけました。暑い盛りでしたが、かねがね聴きなれていた名曲ながらライブ演奏ははじめてで、約1時間半、充実した時間でした。読売日響、沼尻竜典指揮。
シューベルトの「未完成」。ひそやかな低音弦の導入からはじまると、そのあとは、憂い、幸福感、美しさ、さらには緊迫感と、さまざま変化する調べに魅了され、ラストの高揚で盛り上がり、25分ほどの演奏が、あっというまに終わってしまいました。
右の写真は以前2002年のオーストリア旅行で、ウイーンの公園で撮ったシューベルト像。ワルツ王シュトラウスの像も同じ公園で見かけました。この交響曲第7番が「未完成」と呼ばれるのは、第2楽章までは完成されているが、第3楽章が途中までのスケッチで終わっているからだそうですが、演奏された第1、第2のふたつの楽章だけで、完璧な内容で、『未完成』とはとても思えず、見事に完成した楽曲だと思いました。
つづいてベートーベンの 「運命」。いきなりの「ダダダダーン」の強烈な出だし。サントリー大ホールの前から5列目で、たちまちその響に吸い込まれてしまいそうでした。しかしこの交響曲の魅力はそこだけではなく、私は第2楽章の暖かく穏やかな調べを、いっそう素晴らしく感じましたし、CDを聴くときも、そこから始めることがしばしばです。
ベートーベンは有名な「ハイリゲンシュタットの遺言」で、耳の病の苦難を克服する決意を固め、この作品はその頃から構想されていたといわれます。「苦悩を経て勝利へ」という「運命」の主題が、演奏全体から強く伝わってきました。
最後はドヴォルザークの「新世界から」。ドヴォルザークが1892年の秋から95年春までのアメリカ滞在中、新世界アメリカの印象に、故国ボヘミアへの望郷の思いを乗せて作ったあまりに有名な交響曲。
なかでも第2楽章のラルゴ、あの「家路」のイングリッシュホルンの音色は、強い記憶として残りました。残念ながら座席からは、指揮者やヴァイオリン、コントラバスの演奏者に阻まれて、ホルンの演奏者は影になって、見ることができませんでしたが、そのぶん、聴覚に集中したあの、〜〜〜と深い泉の奥底から少しずつ少しずつ湧き出てくるような旋律が忘れられません。
そしてラストの第4楽章は、全部の管楽器の勇ましい旋律で始まり、それまでの各楽章の
主題が次々と奏でられ、締めくくりは壮大勇壮なクライマックスとなりました。終わった瞬間、ホールはブラボーの喝采♡♠♢♣♤
写真はNHKTVの「世界音楽紀行(チェコ)」の一部で、ドヴォルザークの銅像と、ボヘミアの佇まい。わたしはまだチェコに旅行したことはなく、今度海外旅行をするときは、中欧といわれるチェコ・ハンガリー・ルーマニアなどを選びたいと思っています。
最後に読売日響の当日の約80名ほどの大布陣。東京交響楽団などと比べて、女性の演奏者がすくなく、そのぶん男性中心の力強さはありましたが、やはり、彩りという点で、華やかさが少なかったと、音楽とは少し離れた印象を持ってしまいました。
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コメント
びわ湖ホールも開館10周年になりますが、沼尻竜典氏は当ホールの芸術監督として活躍されています。9月14日には国内で活躍する男声合唱団の合同演奏会があります。かって
ミッチミラーのコンサートに行ったことがありますが、男性だけのコーラスには体の芯に響くものがあります。入場券を求めました。
投稿: すずか | 2008年9月 7日 (日) 20時40分
先日、blog にコメントいただいていたのを、見落としてしまい、そのままにな
っており 失礼しました。こときの「三大交響曲」の指揮の沼尻竜典氏の、プロフィルに、びわ
こホールのことも書いてあったのを、当時、私も何となく、見ておりました。
指揮者となると、ずいぶんあちこち、兼任されてるのがわかりました。
このところ、多少、音楽づいていまして、NHK・FMの「弾き語りフォーユー」の
「小原孝の、歌うサロン」というのが、先週土曜日に、歩いて10分の
国立駅前であり、男は3人、ご婦人50人ほどだったのですが、出かけました。
そういう眼で眺めてみると、「立川管弦楽団」「国立音大」「府中音楽の森公園」
などの、催しが近くでもいろいろ行われていて、足を運んでいます。
また、blog にも書いてみますので、コメントなどいただければ、ありがたいです。
投稿: kij | 2008年9月19日 (金) 07時17分