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2009年6月30日 (火)

「グリーン・スリーヴス」「ハンガリア舞曲」:コンサート記憶帳⑨

  • なにかとクラシックやオペラの事を、友人との会話の話題にしていたら、学習院創立百周年記念会館で開かれた「世界の国々を音楽で結ぼう」というコンサートのチケットをいただいた。2009年6月20日。三石精一指揮、東京ニューシティ管弦楽団。

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  • 1939年(昭和14年)に「世界共通の言語であるクラシック音楽を通じて日本の子供達の心を豊かにし、広く世界に目を向けさせたい」という強い思いから、第1回の演奏会を日比谷公会堂で開いたという団体、E.カニングハム記念(社)青少年音楽協会のの70周年記念公演だった。

  • 今回の音楽世界めぐりは、アメリカから始まり、イギリス~ドイツ~フランス~イタリア~オーストリア~ハンガリー~チェコ~フィンランド~ロシア~日本と、ややヨーロッパに長居するプログ゙ラムだった。けれどそんな堅苦しい詮索そっちのけで、目の前のオーケストラ演奏と、民族色豊かなバレエの組み合わによる舞台の展開は、これらの国々の民族もようだとか自然や歴史を、次々と、想像させてくれた。曲目ごとの三石精一さんの落ち着いた解説と老練な指揮ぶり、それに一糸乱れず調和する若い楽団員の見事な演奏が、すばらしかった。

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  • Sekaionngaku2 「アルルの女のファランドール」、「ハンガリア舞曲第5番」はじめ、TVの「名曲アルバム」そのもので、ほとんどすべてが聴きなれたものだけに、そのライヴ演奏は格別だった。ここでは、そのうちのいくつかを、三石さんの解説から、記憶しておきたい。

  • <グリーン・スリーヴスによる幻想曲(ヴォーン・ウイリアムス>:このメロディは16世紀イギリスのエリザベス朝時代にはやったもので、、当時の大劇作家シェークスピアが「ウインザー城の陽気な女房たち」の中でこの曲を取り上げた。ヴォーン・ウイリアムスはそれをもとに「恋するサージョンというオペラを書き、その中にこの旋律を用いた………。私は数年前に旅したスコットランドや、英国湖水地方を思い出していました。写真はその時泊まったホテル。

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  • <ハンガリア舞曲第5番(ブラームス)>:ブラームスが演奏旅行中にジプシーの音楽に強くひきつけられ書かれた曲。全21曲あるが、第5番がつとに有名。ハンガリー民謡チャルダッシュのように、リズムの緩急や変化が織り込まれている………。いつのまにか足踏みをし、中部ヨーロッパの緑の草原で手を組み輪になって踊っている民族衣装の女性たちが、頭に浮かんできた。

  • <フィンランディア(シベリウス)>:フィンランドは北方の北極圏にまで広がる美しい国。たくさSiberiusu んの湖が点々とあり、、急な流れの川もたくさんある。シベリウスはこのフィンランドへの愛国心を込め、ロシアの圧政下にあったフィンランド国民に勇気を与えるためにこの曲をつくった。音楽で詩を書くように作られた曲。宗教的な第1主題と、フィンランド民謡風の第2主題からできている………。チェコの雄大な自然を歌ったスメタナの『モルダウ』と同じように、自分たちの祖先が血を流して勝ち取った国家の独立や民族への熱い思いと、それを受け継ぐ人々の執念、エネルギーを感じる。写真はヘルシンキ・シベリウス公園にて(2008,6,18、わがつれあいによる撮影)。

  • ラストはわが日本の<管弦楽のためのラプソディ>:1960年にN響が世界旅行に行ったときに指揮者として同行した外山雄三が作曲したもので大成功をおさめた。以後日本のオーケストラが海外で公演するときにはほとんど全ての演奏会で取り上げられ大喝采を博している。「あんたがたどこさ」「ソーラン節」「串本節」「信濃の追分」「八木節」などが次々と現れる大変化に富んだ楽しい曲………。このまえの国立音大コンサートのアンコール曲で、ずいぶんド派手だなとびっくりして聴いたのだが、世界の国々の音楽がいずれもその国の民謡や民族音楽を下敷きにおいているのを聴き続けてみると、「そうだ日本にもいい音楽があるのだ」と、あらためて元気が出てきた。舞台狭しと「ソーラン節」「八木節」にあわせて飛んだりはねたり踊ったりの人たちと一緒に、会場全体がおおいにもりあがった。

  • Sekaionngaku3_2 話は変わるが、学習院創立百周年記念会館の会場には、30年ほど前に何かの行事で行った記憶がある。当時四角屋根だったか、六角屋根だったか特徴のある建物だったと記憶するが、建て替え後?の現在の大ホールも、そのときの記憶とあまり変わらない。 あかるく大変見やすい、音響効果も十分楽しめる会場。

  • この日のプログラムも演奏内容も、すごく見ごたえがあった割には、観客の入りは6分~7分くらいで、もったいないように思えた。満席だったら、もっともっと盛り上がっただろう。

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2009年6月27日 (土)

軽井沢、浅間山:更科紀行⑥完

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  • 「更科紀行」を訪ねるバスツアーの最後の記事は軽井沢。芭蕉は信州更科の月を見て8月20日ごろ江戸に帰っているが、姥捨から小諸を通り、軽井沢を経て、碓氷峠を越えるルートだったと思われる。

  • 今度のバスツアー1泊2日の第一日目が、立川を出発して木Karuizawa3_2 曾奈良井宿と長野善光寺。その善光寺では7年に一度の御開帳に巡り合わせ、その夜、善光寺の奥座敷と云われる上山田温泉に泊った。源泉豊かな上山田温泉で鋭気を養った2日目は、朝一番に姥捨と棚田を旅館の若社長の案内で訪ね、芭蕉の更科紀行の足取りをたどった。次いで小諸懐古園と高浜虚子記念館で、島崎藤村や高浜虚子の文学散歩、そして、いよいよここ軽井沢をバスツアーの最終の降車スポットとした。

  • 軽井沢に特別の芭蕉の記録があるわけでなく、ここでは約1時間の自由時間をとった。5月末の小雨まじりでやや肌寒かったが、私は、結婚式で2,3度立ち会ったことのある軽井沢聖パウロカトリック教会まで足を伸ばした。教会の前には、ちょうどその結婚式に参列しようという若い人たちの姿が、どの顔も笑顔、それぞれ軽快に着飾って、お祝いのはなやかな空気がいっぱいだった………。

  • 引き返してミカドコーヒーに立ち寄り、ここまでの旅行幹事の役割が、どうやら無事終われそうだと、ひとまず安堵の時間を過ごした。

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   吹きとばす石ハあさまの野分哉

  • 「更科紀行」で芭蕉が小諸から軽井沢あたりの浅間山のふもとを通る時に、その風景を詠んだものだが、この句形に落ち着くまでに、何度も作り直しをしていることを、その後の勉強会で知った。
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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 漠然と浅間山が浮かんでいる最初の句が、次第に、活火山である浅間山の荒涼とした浅間山の野分風景は、普通の野分が『草木をなびかせて吹き荒れる』のに対し、最終句では『石を吹きとばす野分である』と詠んだところが、さすが芭蕉……

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 句評:推敲課程で「あさまは石の野分」という形であったことでも明らかなように、一句の眼目は「石の野分」という珍しい趣向にある。すなわち普通の野分は草木を分けて吹きすさぶものであるが、ここ浅間山の野分は石を吹き飛ばして荒れ狂うというのである。またその風の浅ましさ(驚きあきれるさま)を倒装法を用いて、山の名に言い掛けて表現したのがもう一つの自慢。堀信夫「松尾芭蕉全発句」(句意、句評は芭蕉を読む会山崎章次先生講義録による)。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 芭蕉の「更科紀行」は、この「吹きとばす……」の句で終わっている。我々の全6回の記事もこれでおしまいです。お読みいただきありがとうございました。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 撮影日:2009年5月30日。3枚目は2004年8月。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                | | コメント (1) | トラックバック (0)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                2009年6月24日 (水)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                小諸高浜虚子記念館:更科紀行⑤

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 俳人高浜虚子は太平洋戦争の戦火を避けて、昭和19年9月から22年10月まで、Kyosi4 小諸市に疎開したが、その記念館があり、当時虚子が実際に住んでいた「虚子庵」とともに公開されていた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • これまで私の中の高浜虚子は、漱石の「吾輩は猫である」を俳誌「ホトトギス」に登場させた才人、正岡子規と同じ松山出身で、子規から学問の後継者にと切望されながらそれをきっぱり断った男、そして、今日TVなどでよく見かける孫の稲畑汀子のおじいさんという風に、主役ではなく、主役の引き立て役としての存在だった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • ふしぎなもので、「虚子庵」に上がり込み、また、記念館に展示されている虚子の代表Kyosi3 句十二句を認めた直筆の「六曲一双」の屏風を目の前にして、私は瞬く間に、虚子という人が、現代俳句界に大きな影響力を残す存在であったという「まぎれもない主人公」である事を、強く認識させられた。まさに、ほんものの迫力なのだろう。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • なかでも記念館のメイン展示物である六曲一双の直筆屏風は、虚子の一句一句にあふれる大きな作風に、作者自身の性根の入った力強い筆使いが感じられて、圧倒された。ここで、正確に12ケ月に配された屏風の12句を読み上げる気持ちで、いくつかを思い出してみる。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     山寺の宝物見るや花の雨

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    神にませばまことうるはし那智の滝

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    遠山に日の当りたる枯野哉

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    大空に伸び傾ける冬木哉

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Kyosi1_2

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  ☁☂☁☂☀ ☁☂☁☁☀   ☁☂☁☂☀ ☁☂☁☁☀

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • Kyosi2 「虚子庵」の入口に句碑があった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   人々にさらに紫苑に名残あり

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 虚子が終戦後昭和22年10月に、小諸を去るにあたって、世話になった人々に感謝の気持ちをこめて歌ったものだろう。碑のまわりには紫苑の青い葉がいくつか顔を出していた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 撮影日:2009年5月30日。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                ドニゼッティ「愛の妙薬」(コンサート記憶帳⑧)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • Myouyakuposuta ドニゼッティ(イタリア、1797~1848)のオペラ「愛の妙薬」を、東京文化会館で鑑賞した。藤原歌劇団創立75周年記念公演、2009年6月13日(土)。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • きっかけは、去る5月12日(火)に、市内のアミュー立川小ホールで、藤原オペラプレステージとして、「愛の妙薬」のレクチャーコンサートがあった。その際、今回の公演監督である岡山廣幸さんが、解説をしてくれ、『人知れぬ涙』ほかのハイライトの披露があり、せっかくの機会だから、ぜひ本物を見たいと、出かけることにした。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 19世紀の北イタリアを舞台に、純朴な村の若者ネモリーノが、地主の娘で村一番の美人アディーナに夢中で、勇気を出して愛を告白するが、つれなくされるだけ。そこへいかさま薬売りのドゥルカマーラがやってきて「愛の妙薬(実は安ワイン)」を偽の効能をならべてひと商売する。偽薬を売りつけられてそれを飲んだネモリーノは、強気になり、酔っ払ってかえってアディーナの自尊心を傷つけてしまう。腹を立てたアディーナは勢いで、部隊を率いてやってきた女好きの軍曹ベルコーレのプロポーズを受けてしまう……。ストーリーは単純だ。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 今回の舞台は、原作の19世紀前半北イタリアの農村でなく、大胆にも21世紀現代のショッピングモールの高級ブランド品売り場に設定されている。アディーナ(川越塔子)はショッピングモールの美容部員、ネモリーノは商品補充係という役回り。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 幕が開くと、牧歌的な農村風景とは似ても似つかない、銀座三越、はたまた新宿伊勢丹かと見まがうようなブランド売り場いっぱいに、制服バッチリの美貌ぞろいの女性店員が、来店客に応対している。個性豊かなファッションンのショッピング客、時間つぶしのビジネスマンらしい男たちなどが、そぞろひっきりなしに舞台上を行き交って、それらの狭間で忙しそうに、商品補充係のネモリーノ君(オペラ界の貴公子中鉢聡!)がなにやら作業をしているという都心の情景である。われわれ聴衆は一気にその華やかな売り場に引き込まれる。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • ともかく音楽が透きとおるように美しかった。Myouyakuposuta2 演出のマルコ・ガンディーニ(イタリア、1966年生まれ)が言っているように、ドニゼッティのオペラは、メロディが゙豊富、さまざまな美しい旋律が次から次へと繰り出される。その美しい音楽に乗せて、ドラマのメインテーマである、ネモリーノがアディーナから得たいと望む『淡く暖かな想い』をめぐって、ソプラノ・テノール・バリトンが、愛・怒り・落胆・憂鬱・喜びと云った感情を劇場いっぱい、途切れることなく、歌いあげていく。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • アディーナは本当はネモリーナを愛していて、その目に涙を浮かべている。それを見たネモリーノが、劇中第1の名歌「人知れぬ涙」を歌うところで、オペラはクライマックスとなる。4階まである広い劇場いっぱいの目と耳が、舞台上の中鉢聡に集中するなか、決して大柄ではない「貴公子」の歌うアリアがおよそ5分間、しみじみと、そして力強く流れて行った。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • もうひとつ印象的だったのは、村の広場(舞台ではショッピングモール売り場の一角)で、村娘(化粧品売り場の女性たち)が、『ネモリーノが伯父の遺産で大金持ちになった』と小声で合唱をはじめるところ。ひそひそと話していてもいつか興奮して大声になり、次第にウキウキしてくる娘たちの様子が微笑ましくも美しく、耳に心地よく入ってきた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 2時間半ほどのはなやかな舞台は、あっというまにフィナーレになってしまった。あえて注文すれば、一つは字幕が暗く、読みづらかったこと。あとひとつは、現代のショッピング・モールと、イタリア製の軍服、その軍隊にネモリーノ君が一度は入隊を決心するという物語設定には、軍隊と市民生活の結びつきが希薄な日本の今の世には、違和感が残った………。もっとも、軍曹ベルコーレを演じた森口賢二ははまり役で、舞台を盛り上げていた。立川でのプレコンサートでも聴きなれていて、親しみが持てた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 薬売りのドゥルカマーラ役のバリトン党主税は、ド派手な衣装、早口の大道芸人のような話術と滑稽なアリアで、実力者という感じ。アディーナのソプラノ川越塔子は才能豊かで素晴らしかったが、数多くいる舞台上の女性販売員の制服姿の中の一人で、歌い出してしばらく経たないと、アディーナを識別できないもどかしさがあった。やはり、大地主の娘アディーナには、イタリアばりのドレス姿を見せてほしかった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • まだまだ、感じたことがいっぱいあったが、書ききれない。ともかく、見ごたえがあり、楽しいオペラ鑑賞だった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                | | コメント (0) | トラックバック (0)

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                「モーツアルトの美意識を探る」(コンサート記憶帳⑦)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • Mozalt立川市と市内にある国立音楽大学の、交流協定締結記念として、「モーツアルトの美意識を探る~あなたは長調、それとも短調?」をテーマとした、解説付きのコンサートがありました。2009年3月30日、アミュー立川大ホール。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  『協定』が、どのような内容のものかは、よくわかりませんが、地元でのこのような文化エベントが、開かれることは大歓迎です。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 国立音大教授の磯山雅さんのソフトな解説は「長調と短調2つの異なった書き方のあることが、音楽の世界をどれほど豊かにしてきたことでしょう。どちらかしかなかったとしたら、音楽の世界は、男性のみ、あるいは女性のみの社会のように、味気ないものになったに違いありません。本日は『長調か、短調か』に注目しながら、作品にこめられたモーツアルトの美意識を探ってみましょう」ということから始まりました。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 有名な小林秀雄の評論「モオツアルト」を引き合いにしながら「ト短調」の一種宿命的な悲しみ、深み、その裏返しの「ト長調」のもモーツアルトならではの軽やかさ、飛翔感についても、触れられました。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • プログラムは、第1部がセレナード第13番ト長調 K525《アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク》、とピアノ四重奏曲第1番ト短調 K478、第2部が《魔笛》K620ハイライト 室内楽版でした。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 長調と短調、解説にしたがうと、次のようになりました。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                長調

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                短調

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                アイネ・クライネ・ナハト・ムジークK525

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                1787

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                (ト長調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                ピアノ四重奏曲第1番ト短調K4781785

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                (ト短調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                <摩笛>K620 1791

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                おいらは鳥刺し(パパゲーノ、ト長調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                なんと美しい絵姿(タミーノ、ホ長調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                怯えるでない、わが子よ(夜の女王、変ロ長調、ト短調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                愛を感じるほどの殿方には

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                (パパゲーノ、パミーナ、変ホ長調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                地獄の復讐が心に燃える

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                (夜の女王、ニ短調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                なんと強いのか、お前の魔法の音は

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                (タミーノ、ハ長調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                ああ私は感じる、愛の幸福の去ったことを(パミーナ、ト短調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                私のタミーノ!おお、なんという幸せ

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                (パミーナ、タミーノ。ヘ長調→ト短調→ハ長調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                パ、パ、パ!

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                (パパゲーノ、パパゲーナ。ト長調・ト短調)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 特に「魔笛」のハイライトが印象的でした。なかでも、パミーナの母・夜の女王が、超高音域で歌うのはなにやら恐ろしげな一方で、連れ去られた王女パミーナを思うやさしさも歌いあげられていました。さらに、神殿に忍んだ夜の女王が、支配者のザエストロを憎み「地獄の復讐が心に燃える」を歌うところ、超絶的コロラトゥウーラのニ短調のアリアは、息を飲む大迫力でした。黒いドレスのソプラノは、品田昭子さんという方らしいが、みなさん、大変な技量の持ち主揃いだった中でも、いちばん印象に残りました。

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                | | コメント (0) | トラックバック (0)

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                コウノトリ、クジャク、オジロワシ、インコ(多摩動物公園⑤完)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • Kounotori 多摩動物公園シーリズ。掲載がのびのびになっていたのですが、最後は「鳥の表情」を書きとめておきます。園内には多くの種類の鳥たちがいましたが、今回紹介できるのは、そのうちの4種類だけ。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • コウノトリ。くちばしの先から尾の先端まで約1.2m、すらりとした美人。正確にはニホンコウノトリと云い、特別天然記念物。くちばしが黒く、顔のまわりが赤い。説明によると、明治までは日本でも繁殖していたが、乱獲や高木の切り倒し、農薬などの影響をうけ、現在では絶滅が心配Kujaku されている。日本各地で熱心な飼育が続けられ、1988年に東京都多摩動物公園で初めて繁殖に成功し、以来毎年ヒナが育ち、2000年には100羽目がふ化したとのこと。保護のために、大変な努力がされているようだ。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 園内を歩いていたら、なにやら小走りに動いているのに気がついた。クジャクだ!!と知って、静かにあとをつけた。うまくいけば羽をひろげてくれるんではないかと期待を膨らませたが、結局、サービスはなかった。それでも頭から尾羽の先まで、3メートルくらいはありそうな肢体、シャナリシャナリと歩く姿は、優雅そのものだ。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 優雅なクジャクから一変、大きなゲージの中を荒々しく飛び回っているのが見えた。かなりのスピード。ワシ^^^写真のはオジロワシかと思う。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • Inuwasi説明によると、オホーツク海の北部沿岸で繁殖し、日本へは冬鳥として北日本に飛来してくるとある。くちばしの先から尾の先端まで約1m、つばさを広げた長さ約1.8m。はばの広い川や湖の岸辺、海岸などにすみ、開けたところにも森林にもいるが、山岳地帯には入らない。高い木の上や岩だななどに木の枝を積み重ねて大きな巣をつくる。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • みるからに猛禽という感じ。3羽のうち左のを見ると名前の由来のとおり尾が白い。説明によると、尾羽が白いのは成鳥で、若鳥は全身が淡かっ色、若鳥が成鳥と同じ羽色になるまでには数年かかるそうだ。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Innko

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 4枚目はインコ。極彩色の羽がきれいだが、説明を読み落としたので、どんな所に生息しているのかや、この2羽が夫婦なのか、兄妹なのかなどは、わからない。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  ~~~ ~~~ ~~~

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 五月晴れの連休の一日、朝9:30の開園から入場して、広い園内を見てまわって、まだまだいっぱい見ていないものがあるのだが、時計を見ると、午後2時過ぎ、もういっぱいいっぱい。ここらで切り上げることにした。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Tamadeguti

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 朝一番に乗ろうとして、行列待ちでギブアップしたライオンバスの切符の払い戻しができるか尋ねたら、「はい、どうぞ」と、気持よく、お金を返してくれた。いやな顔一つしない。払い戻し切符と、返金額の照合の事務処理などが、きっとあるはずなのに、行き届いた対応で、こちらは、その分生ビールをいただいて、スッキリ帰途についた(^_^)/~~。

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  <関連記事>

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                小諸「懐古園」、島崎藤村:更科紀行④

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • Kaiko4 芭蕉の「更科紀行」を訪ねる途上で、小諸「懐古園」に立ち寄った。木曾義仲の武将小室太郎光兼なる人物が最初に館を築いたという、遠く鎌倉・平安の時代までさかのぼる古城である。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • エントランスにあたる三の門は1615年に創建、その後大洪水での1765年再建のものがいまに残っているとのことで、よく見ると両の塀には、矢峡間や鉄砲峡間がある、戦闘的な建物だ。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 浅間山のふもとに位置する小諸、この日は、さわやかな5月の高原の風が古城の新緑を柔らかに揺らしていた。下左黒門橋、下右天守台石積と馬場。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Kaiko10 Kaikoyk1                       

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Kaiko9 Kaikoyk3                                 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • もう一つは「惜別の歌」の歌碑。『遠き別れに耐えかねて この高楼に登るかな 悲しむなかれわが友よ 旅の心をととのえよ…………』。一緒に旅をしたわが古典講座のY先生が、この碑の前で小林旭顔負けの独唱をされ、緑の薫風の中で、それに一同が自然と唱和する、思い出深い懐古園見学となった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Kaiko6 Kaiko7                                              

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 ☁☂☁☂☀ ☁☂☁☁☀   ☁☂☁☂☀ ☁☂☁☁☀

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 撮影日:2009年5月30日

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Kaiko5 Kaiko11

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                | | コメント (3) | トラックバック (0)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                2009年6月 9日 (火)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                グリーク「ピアノ協奏曲」、ハーバート「アメリカン・ファンタジー」:(コンサート記憶帳⑥)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Famirycon1 Famirycon2                       

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 「クラシックでつづる世界民族の音楽」と題したコンサートに出かけた。「未就学児お断り」がコンサートの定番なのだが、この日ばかりは、赤ちゃんから保育園児・幼稚園児を抱いたり手をつないだりの若いお父さん・お母さんがいっぱい。満席で、右となりのお母さんは、途中かぶりものをして授乳をはじめ、左となりは2歳くらいの男の子をあやしながらののパパ、つれあいのお母さんの胸には、1歳くらいの女の子が眠っていた。前の席の4歳くらいの女の子は、くるりと舞台に背をむjけて、後部座席のわれわれを珍しそうに、眺めているという和やかな雰囲気。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • ひとことで言って、たいへん楽しい演奏会だった。世界には多くの民族がいて、住んでいる地域、信じている宗教、話す言葉、食べるもの着るもの、さまざまだ。音楽もまた、楽器やリズム、音の使い方など、民族の個性があらわれて、千変万化していくものだということが、2時間半くらいの間だったが、実によくわかった。ふだん育児や仕事で、コンサートに足を運べないお父さん・お母さんだけでなく、われわれのようなシニアにも、じゅうぶん楽しめるレベルだった。「国立音楽大学ファミリー・コンサート」、2009年6月7日、国立音大大講堂。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  ☁☂☁☂☀ ☁☂☁☁☀

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • ロシア周辺の民族 :A.P.ボロディン/歌劇「イーゴリ公」より《だったん人の踊り》
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 中央ヨーロッパのスラブ民族
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  • A.ドボルザーク/弦楽セレナーデより
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 北欧の民族
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  • E.グリーグ/ピアノ協奏曲 イ短調 作品16 より 第1楽章
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • イベリア半島の民族
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  • E.シャブリエ/狂詩曲「スペイン」
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • アフリカの民族
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  • 打楽器アンサンブルによる演奏
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 中米の民族
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  • A.コープランド/エル・サロン・メヒコ
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • アメリカン・ノスタルジー
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  • V.ハーバート/アメリカン・ファンタジー

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   ☁☂☁☂☀ ☁☂☁☁☀

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 最後の演奏「アメリカン・ファンタジー 」は華やかだった。ビクター・ハーバートという人の作ったメドレーで、フォスターの歌、《故郷の人々》または《スワニー河》に加え、南北戦争の歌や、最後にはアメリカの国歌まで登場する賑やかな作品で、アメリカ人(白人)の愛国心をくすぐる旋律が次々にあらわれて、懐かしかった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 舞台の上は、男性・女性ほぼイーブン、80人にもなろうかというフルオーケストラ。色とりどりの女性のドレス姿、きりっとした男性の正装、管弦楽器の朱色、金管楽器の黄金色など色彩豊かで、その豊かな和音から奏でられる民族音楽の響きが、舞台をいやがうえにも豪華にしていた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • アンコールは2曲。最初はどこかで聴いたはずだが、曲目は思い出せない。もうひとつ、ラストのラストは「管弦楽のためのラプソディ」だったと思う。八木節の景気の良いメロディが主題の、大いに盛り上がるフィナーレだった。すばらしい音楽を聴かせてくれた国立音大のみなさんに感謝しつつ、帰路についた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 写真は2008年6月24日、わがつれあいが撮影した北欧風景。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                姥捨、田毎の月: 更科紀行③

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Ubasute2 Ubasute6                                   

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  ☁☂☁☂☀ ☁☂☁☁☀

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 芭蕉が「更科紀行」の旅をした貞享5年(1688年、45歳)の春から夏は、「笈の小文」の最後の訪門地須磨・明石のあと、京都、大津、岐阜、名古屋各地で、多くの門人たちの歓待を受けたり、新しい門人の入門があったりと、すっかり有名人となり、世間からもてはやされた時期であったといわれる。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • しかし、こうした日々は、脱社会、脱体制を志した芭蕉にとっては、いったん飛び出した世俗的秩序にまた組み込まれることになり本意ではなかったはず。これではいけないと、門人のいないわびしい山中の旅をひそかに考え、岐阜から木曾路を通り、信州更科に行って、名月をみようと反省・構想されたのが、「更科紀行」の旅であった(井本農一、芭蕉入門)。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • われわれのツアーも、その更科姥捨がハイライトだ。まずは、朝、上山田温泉の旅館を早々と立って、JR姥捨駅に上った。入場記録に08時13分と云うのがその証明。眼下に「田毎の月」を映す棚田、姥捨伝説の冠着山、はるか前方の川中島、そして善光寺平の中央に長野市街などが展望された。写真をクリックして拡大してみてください。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Ubasute4 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Ubasute3_4

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  ☁☂☁☂☀ ☁☂☁☁☀

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • この日のガイドは前夜泊まった旅館の若社長。我々のために芭蕉の更科での足跡にはじまり、地元の姥捨伝説、川中島合戦絵巻に至るまで、少し降りだした雨をものともせず熱弁をふるってくれた。この日は、たまたま「棚田のオーナー」による田植エベントで、この日のために都会から田植にきたオーナーたちも、われわれのガイドを遠巻きにして、聴いていた。写真は左がその様子、右が、観月の名勝、長楽寺の「芭蕉翁面影塚」と観月台をバックにした、わが一行のすました様子で、最前列サングラスが筆者(v^ー゚)。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       俤(おもかげ)や姥ひとりなく月の友  芭蕉

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 句意:姥捨山に月を見ていると、捨てられてひとりで泣いている老婆の面影がうかんでくる。その面影を今宵の友として月をながめよう。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 句評:この句は直接謡曲(世阿弥の『姥捨』)を踏まえたもので、曲中の老女が白衣の袂を翻して、月下に舞う幻想的イメージを俤にしているところがすばらしい。この句は月天心に至る夜更けの姥捨山の旅情を詠んだ句と芭蕉自らが自注している。宵の間は名所の月見に浮かれた観光客でひとしきりにぎわった姥捨山も、月天心に至る深夜には一人として残るものもなく、芭蕉ひとりが、山中に捨てられたという姥の俤をしのびながら、そこに立ち尽くしていたというのである。たしかに、芭蕉のいう通り、姥捨山の本意は、深夜の月の光をただひとりで詠めるところにある(堀信雄、『松尾芭蕉集 全発句』)。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    元日は田毎の日こそこひしけれ  芭蕉

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • この旅の翌年、芭蕉は知人あての書簡で「去秋は越人といふしれものと木曾路を伴ひ、桟のあやうきいのち、姥捨のなぐさみがたき折、きぬた・引き板の音、しし(鹿)を追ふ声、あはれも見つくして、御事のみ思ひ出候。としは明ても猶旅の心ちやまず」とし、この句を提出している。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 句意:前年の秋、中秋の名月を信州更科に賞し、その折「田毎の月」を眺めたが、新しい年の元日を迎え、「田毎の月」ならぬ、初日の映る「田毎の日」はどんなであろうかと、更科が恋い慕われることだ。「更科紀行」の旅の翌年の歳旦吟で、月の名所である「田毎の月」を「田毎の日」と換骨奪胎したところに俳諧性がある。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  ☁☂☁☂☀ ☁☂☁☁☀

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 撮影日:2009年5月30日。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 関連記事:同じ仲間で、昨年芭蕉の「鹿島詣」を訪ねている。下記をどうぞ。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   芭蕉:「鹿島詣で」へ 2008年5月22日

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   鹿島神宮 2008年6月2日

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   根本寺 2008年6月4日

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                | | コメント (0) | トラックバック (0)

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                木曾奈良井宿: 更科紀行②

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • Sarasinamap_2 芭蕉の「更科紀行」を訪ねるバス1泊旅行の記録、第2回は木曾路奈良井宿。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 1日目朝早く、立川を出発して中央道八王子IC→長野道塩尻1Cで降り、中山道木曾11宿のうち、西から数えて5番目の奈良井宿に着いたのは、お昼前11時頃。笹子トンエルまで強く降っていた雨が、甲信にはいると、ほとんど小止みになっていた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 「更科紀行」で芭蕉が経過した地点は、桟(かけはし)・寝覚・猿がばば・たち峠が記されているだけで、奈良井宿が特別記録されているわけではない。が、木曾路の嶮難を歩いた往時の芭蕉を追体験する主旨で、難所鳥居峠の麓にあって、江戸時代には「奈良井千軒」と云われるまでに栄えたこの宿場を訪ねた。ここは、有名な妻籠宿とともに国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Narai4 Narai5                                              

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                ~~~~~ ~~~~~

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Narai1 Narai3                                              

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                ~~~~~ ~~~~~

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 街並みは、よく保存されていた。我々のようなその日だけの訪問者にとっては、大変ありがたいのだが、実際この地に住まう人々が、電気・ガス・水道・IT・冷房暖房など、不便をしのいで保存するのは、並大抵ではなかろうと推察する。人通りもほとんどなく、道端で立ち話をするお年寄りの顔も見かけない街が、どうして、今日を生き延びているのか、いささか心配になった時間だった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    桟(かけはし)やいのちもからむつたかづら  芭蕉

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 句意;まことに恐ろしげな木曾路の難所として聞こえた桟橋だ。蜀の桟道さながら足もとすくむ千尋の断崖に桟道がかかっている。見ればその桟に燃えるように美しい蔦紅葉が命限りとからみついてゐる。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 句評:堀信夫「松尾芭蕉全発句」……一句は和歌や連歌に難所として名高い木曾の桟を俤にして、それに深山幽谷らしい当季の蔦かづらをあしらったもの。現実の景(決して危険ではない)に拠ったものではない、「いのちをからむ」という言葉を導き出したところに作者の手柄がある。「いのちをからむ」とは直接的に「蔦が美しくも危ういその命を、かろうじて桟道にすがって保っている」さま。その情景にそこを渡る人間の気持ちに託し「人界なおしかり」と観相の意味を含ませているのである。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Naraimap Naraimap2                                             

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 ~~~~~ ~~~~~

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                | | コメント (0) | トラックバック (1)

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                あじさい

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • Ajisai あじさいの6月になりました。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • わが庭のあじさいは、すべて挿し木から育ったもので、こちらに越してきて15年、しっかり根を張りました。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • けさ、撮ったものを、紹介します。写真をクリックすると拡大します。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  ☂☂☂ ☁☁☁ ☂☂☂ ☁☁☁

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 紫陽花の種類によって、多少の違いはありますが、咲き始めは白、しだいに緑、青、紫、桃色など微妙に色を変え、「七変化」の別名を持っています。これからの雨の季節、雨に濡れていっそう華やかさを増し、たっぷりと雨水を含んで重たげに咲くことでしょう。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   紫陽花や白よりいでし浅みどり  渡辺水巴

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  ☂☂☂ ☁☁☁ ☂☂☂ ☁☁☁

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    ☂☂☂ ☁☁☁ ☂☂☂ ☁☁☁

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 撮影:2009年6月3日。 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                | | コメント (0) | トラックバック (0)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                2009年6月 1日 (月)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                善光寺御開帳:更科紀行 ①

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • Zennkoji27年に一度の長野善光寺御開帳は、きのう5月31日で幕を閉じたが、その直前に、訪ねる機会があった。2009年5月29日。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 松尾芭蕉の「奥の細道」の講読会に参加して6年目になる。芭蕉は「奥の細道」の旅に出る前年、.須磨明石の旅のあと、京都・大津・名古屋を経て、貞享5年8月に岐阜から、木曾路をたどり、更科姥捨山の月を賞し、善光寺に詣で、長野から碓氷峠を越えて、8月末に江戸に帰っている。今回はその「更科紀行」をたどる1泊2日のバス旅行で、御開帳に巡りあわせた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 境内は賑わっていた。報道によると今年の御開帳は、57日間の期間中、前回(2003Zennkoji1_2 年)より7%多い過去最高の673万人が参拝したという。高速道割引が効いたらしい。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 写真は前立本尊と綱で結ばれた回向柱への行列で、触れるまでには、たぶん1時間くらいはがまんが必要な長い列で、たどり着いた人たちの感激の様子が伝わってくる。下左の写真は本堂側から撮ったもので、長い行列と回向柱、そこから前立本尊につながる綱の様子が見ていただけると思う。ところで、「あなたはも並んだのですか?」……回向柱は行列の人たちに託し、本堂の外陣から、時間をかけてお詣りさせてもらった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 御開帳は1991年、長野勤務時代に体験した。当時朝の散歩で、ちょうどお朝事に出向かれる安寿さんにお会いする機会を得て、お数珠でお清めをしていただいた記憶が、いまでも鮮明だ。お参りしたら誰でも皆極楽往生できるという善光寺、2度目の御開帳でそれが確かなものとなった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Zennkoji3 Zennkoji4                                              

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                ~~~~~~ ~~~~~~

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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 芭蕉が更科紀行で残した善光寺の句。四門は善光寺・無量寺・雲上寺・浄土寺のいわゆる善光寺四門、四宗は天台・真言・禅・律の四宗をさす。句意は『善光寺は俗に善光寺四門とか、四宗兼学とか云われているが、このように全山ひとしく清らかな月光に照らされているさまを拝すると、帰するところはただ一つ、真如(あるがまま)の月のみであるとおもわれる』である。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • この句について、加藤楸邨は『仏教には諸々の教えが分かれて存在していても、その底に、結局はこの澄んだ月のようにただ一つの真実があるだけだということを言っているのであろう』と解説している。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 最後に、私の報告をもうひとつ。つれあいから「善光寺に行ったら、八幡屋礒五郎と玉だれ杏をぜひに……!」と云われていたので、永年の不実の償いと、あわただしい滞在時間、しかも観光客で混雑するそれぞれの店で、なんとか買い求めて、その夜の宿の上山田温泉に向かった。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                • 撮影;2009年5月29日。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                Zennkoji6 Zennkoji5

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                | | コメント (1) | トラックバック (1)

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